しかし反撃もここまで

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LAZYTOWNに見る日米ネタ動画比較

Category: テレビ・ラジオ  
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というほどのものではないんですが…。
前回のエントリ「【まさかの】ミンキーモモ→LAZYTOWN→まいんちゃん?【異文化交流】」の続き。

「クッキンアイドル アイ!マイ!まいん」と「LAZYTOWN」の共通点として、「大きいお友達に大人気!」という点を挙げたので、その実例をいくつかまとめました(まいんちゃん側は割愛させていただきます)。
アメリカでも、こういうノリでMAD(AMV)を作ったりするんだな~とか、幼女ネタ大好きだなとか笑いながら、2ちゃんと4chan(アメリカの2ちゃんねるもしくはふたばちゃんねるみたいなもの)の文化の共通点や相違などを楽しんでもらえればいいかなと思います。


まずは「踊ってみた」系。
ジェーンだれやねん。しかもコメント欄がひどいw
「YOUTUBE...BEST PLACE TO BE TRAUMATIZED」とか言われてる。


子どもはズルいかわいい。



格ゲー(モータルコンバット)風。
ステファニーたんのm9(^Д^)プギャーやセラムン、ゴジラなどが見れます。
日本のオタク文化の影響も多々ありますが、他にもタランティーノやサウスパークなど、どこへ行ってもボンクラが好きなモノは変わらないですね。



日本アニメを使ったMAD。ウマウマみたいな感じかな。
Anime Lazytown



アンチペドガン(対ロリコン砲)w
Lazy Town _ Stephanies special gun

    
完全にこれのノリですね。
okotowari.jpg


「SIMS2」というゲームで再現。燃え死んだおっさんを掃くステファニー。



陽気な声でなにやってるんだろう…。「ウィィィィィ」ってw
Lazy Town or is it Piggy's Crazy Town



「ワンピース」で。曲にあってますね。
One Piece - You Are A Pirate



なぜかあずまんがで。



当然ゲイネタもあります。
Lazy Town is just TOO DAMN SEXY!



「Lazytown Cooking by the Book」をやってみた的な。
こんなことするのは世界中バカな学生に決まってます。
でもステファニー役の男子がよく見ると結構イケメン。
PRETTY CAKE



MADじゃなくて公式ですが、明らかにブリトニー・スピアーズの例の曲っぽいw
こういう楽曲のお遊びが結構ある番組みたいです。
LazyTown - I'm a Prince [Widescreen] [High Quality]



ちなみに本家とくっつけるとこうなる。
LazyTown Mashup - I'm a Prince/Oops! I Did It Again! (Britney Spears)



ステファニーを演じるJulianna Rose Maurielloのインタビュー。
1991年生まれなので、今は二十歳も超えてきっと素敵な大人の女性になっていることでしょう。




【おまけ】

いろんな文化が相互に影響、刺激しあって、新しいものが出来ていく。楽しいですね。
そういう意味でテトロスPさんのこの動画は本当に素晴らしい!と思います。
文化が行って帰って行って帰って…イマココ!みたいな。

目の表情の可愛さがよく再現されていますね。


「Lazytown Cooking by the Book」のフランス語版です。
幼女+仏語の破壊力は強いですね。
Lazytown Cooking by the Book - French


ふいにこんなものを思い出し、泣きたくなりました。
Elsa T'EN VA PAS


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テーマ : NHK    ジャンル : テレビ・ラジオ

【まさかの】ミンキーモモ→LAZYTOWN→まいんちゃん?【異文化交流】

Category: テレビ・ラジオ  
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先日、嫁が恐ろしいことを企てようとしていることを知りました。
以下ツイッターの引用。

しかも恐ろしいことに、俺がまだ寝ている間に嫁が毎朝「お父さんの大好きなまいんちゃん見ようか」と言っているらしい。なんなのそのテロ訓練。こわい。
posted at 22:12:29




…なんか玩具売場とかで「あ、お父さんの大好きなまいんちゃんだ!」とか大声で言わせようとしてるらしい。
いや違うんですオレなんて別に録画したりDVD買ったりしてないし、幼女が好きなわけでもないし、ネット住人の基礎教養程度のまいんちゃん知識しかないしあわわわ…みたいになるのヤダなー、と思ったので、まいんちゃんについて真剣に調べてみました。
そしたらちょっと面白いことがわかった。

結論から言うと、まいんちゃんの元ネタはズバリ「LAZYTOWN」だ!

・「The Official Home Page for LazyTown」
http://www.lazytown.com/Default.aspx

・「Wikipedia:LAZYTOWN(英語)」
http://en.wikipedia.org/wiki/LazyTown
・「Wikipedia:レイジータウン(日本語)」
http://ja.wikipedia.org/wiki/レイジータウン

上のリンク先を要約をして説明します。
「LAZYTOWN」は海外の子供向けの番組。元は1996年に始まったアイスランドの「Áfram Latibær」という番組だったのだけど、「これウケそうじゃん」と思われたのか、その後イギリス、アメリカの制作スタッフも加わり、「LAZYTOWN」として世界100カ国以上で放送されている人気番組、らしいです。ちなみに本放送期間は2004年~2007年。

「LAZYTOWN(なまけタウン)」に暮らす運動不足の子供たちに、体を動かすことの楽しさを伝えるのが番組の目的らしく、歌って踊るのがメインコンテンツ。
日本で言えば「うたってあそぼ」「ストレッチマン」や「しまじろう」みたいな感じでしょうか。

これが最初のアイスランド版。まいんちゃんというより、野沢直子とかキュートンっぽい。
(ちなみに主役の女性の「Solla」というのは、「硬い」という意味らしい。体操をして身体をほぐすんですな)
Solla Stirða - Áfram Latibær - Translated



で、これに英米のスタッフが制作に加わると、一気に洗練されます。
それも、すごくポップで「kawaii」感じに。
そう、野沢直子が突如ピンクのおにゃのこに進化したのです。

LazyTown.jpg
ステファニー(本名:Julianna Rose Mauriello)という、放送開始当時13歳のキュートな女の子が主役に抜擢され、一気に人気に火がつきます。

以下オススメ動画をいくつか。
楽曲も凝っていてかなり楽しめます。

テーマ曲とでも言うべき「Bing Bang」。ステファニーたんの眼の表情の豊かさが魅力的。ツケ顎の奴が一応悪者。


海賊モノの「YOU ARE A PIRATE」。無条件でアガる!


チアのボンボンとハートのワンピがかわいい。



というわけで、「LAZYTOWN」結構おもろいやんけ!ということはご理解頂けたと思うんですが、ここからが本題。
とりあえず、この動画をご覧下さい。

LazyTown song - Cooking By The Book


キタコレ!!!
ハッピハッピハッピー!
ステファニーたんマジまいん!



…さて、一通りはしゃいでみたものの、これでは「まあ確かに似てるかもな」ていう程度なので、以下いつくか興味深い点を挙げてみます。

【1.放送時期】

前述したとおり、「LAZYTOWN」の本放送期間は2004年~2007年。
「アイ!マイ!まいん」の放送開始は2009年。
制作スタッフが参考にした可能性は十分ある。

【2.歌とダンスがメイン】

「LAZYTOWN」は料理がメインではないが、どちらもメインの美少女がオリジナルの歌とダンスを披露するスタイル。

【3.サポートキャラがアゴマッチョ】

※画像参照(コメントは差し控えます)

スポータカス (Sportacus)さん
Sportacus.jpg

ソルトさん
solt.jpg

【4.大きいお友達に大人気!】

ええと、これはあとで別エントリ立てます。

※追記:書きました→ 「LAZYTOWNに見る日米ネタ動画比較」">「LAZYTOWNに見る日米ネタ動画比較」

【5.実写とアニメが交差するシーンがある】

ご存知のとおり、まいんちゃんはアニメパートと実写パートに分かれています。
「LAZYTOWN」は毎回そういうわけではないんですが、こんな時もあるようです。




ジャブはこれくらいにして、次はどうだろう。

【6.まいんちゃんの歌がある!!】

LazyTown - Mine Song


まいんまいんまいんまいんまいん!
=まいんちゃんは俺の嫁!(誤訳)


いや、こいつはスティンジー(Stingy=ケチ)という小生意気な金持ちキャラで、「何でもかんでもボクんだもんね!(it's mine!)」というのが口癖なんですが…。
(そう言えば、まいんちゃんって別に独占魔でも曖昧でもミネラル豊富でもないのに、なんで「アイ!マイ!まいん」なんだろ?)

これでもまだ納得行かない、という人に、取っておきの一手を。

【7.世界はわたなべひろしを中心に回っている!】

ステファニーちゃんのビジュアル、どう見てもハマーン・カーン ミンキーモモだよね。

「魔法のプリンセス ミンキーモモ」
minkymomo.jpg

んで、以下を確認してもらいたいんだけど、
「Wikipedia:クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!」
http://ja.wikipedia.org/wiki/クッキンアイドル アイ!マイ!まいん

なんと、まいんちゃんのアニメ部分の監督は、ミンキーモモの作画監督で有名な、わたなべひろし氏だ。


なにこの偶然?いや必然?
何の根拠もない話だけど、たとえば

ミンキーモモを見て育った欧米のクリエイターがステファニーちゃんのキャラを創作
→『LAZYTOWN』で有名に
→『LAZYTOWN』に影響を受けたクリエイターがまいんちゃんを創作
→ミンキーモモリスペクトでわたなべひろし監督を招聘してアニメ部製作

みたいな文化の相互交流的な流れがあったとしたら面白いですね。
与太話は以上です。



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関連エントリ:
【まさかの】セラムン→月野りさ→プリキュア【展開】
「みんなでニホンGO!」について思う的な
「にほんごであそぼ」についての提案
【アイコラ化より】ATMとアングリードラゴン【アンドラ化】
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テーマ : NHK    ジャンル : テレビ・ラジオ

「マキタスポーツ」と創造のための破壊の時代

Category: テレビ・ラジオ  
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2011.2.19放送の「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」は、マキタスポーツさんをゲストに迎えての特集だった。

サタデーナイトラボ「マキタスポーツJ-POP解体ショー」【前編】
http://www.tbsradio.jp/utamaru/2011/02/j-pop_1.html
サタデーナイトラボ「マキタスポーツJ-POP解体ショー」【後編】
http://www.tbsradio.jp/utamaru/2011/02/j-pop_2.html

一週遅れのポッドキャストで聞いたので、リアルタイムのTwitter上の反応や「まとめ」も見てないけど、賛否がいろいろあった、というのを聞いてちょっと意外に思っていた。
そんな中、マキタスポーツさんのブログを読んで心を打たれたというか、いろいろと考えさせられたのでブログに書いてみた(マキタスポーツさんの過去の発言や作品にさほど詳しいわけでもないので勝手な解釈をしているだけかも知れない&Twitterでつぶやく予定で書いたものを切り貼りしたので文体その他バラバラですいません)。


オトネタオトネタ
(2010/04/23)
マキタスポーツ

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「マキタ学級日誌」(マキタマフル:2011.2.11)
http://blog.kanemouke.jp/

この放送を聞くと「モロ○○じゃんwww」みたいな単純な揶揄や憂さ晴らしや素朴な商業主義批判をしてしまいがちだ。恐らく今回も大量につぶやかれただろうし、自分もこれまで散々そういうことをやってきた。
でもそんな段階はもうとっくに終わってて、じゃあどうするか、という再構築とか創造が問われているんだろう。

マキタスポーツさんは「芸人」かつ「ミュージシャン」として、批評性があり、完成度が高く、何より笑える作品や芸を作り上げることで、局地的な風刺や皮肉ではなくリストラクチャリング(再構築)をしているのかと。それはプロとしてとても真摯で誠実な態度だなと、結構感銘を受けた。
また自身が言う「ツッコミ高ボケ低」というのは、批評やメタ語りをすること自体への批判ではなくて、そこに新規創造やそのための地ならしという意識があるかないかを問題としている気がした。

また、以下の文がクリティカルに心に響いた。

俺は「新しいものなんかない」って視点を見つけた時に楽になった。批評と発見と実践がすなわちマキタ学級だよ。


個人的にはこれは、

・「町山智浩帰国トークライブ」 映画評論家を名乗ることの覚悟、素人としての節度と価値
・「ハートロッカー」を巡る論争に思う

のふたつのエントリで自分への宿題になっていたこと、つまり批評ごっこ無限地獄問題と、「お前はどうなんだよ」問題への、ひとつの明確な回答のように感じられた。もちろん、非常に難しいことではあるけれど。

同時多発的にある現象ってのは「自分がやってる」ってより「時代にやらされてる」って面があるわけ(マキタスポーツ)


ていう意識も面白い。現状の分析や反動から新しい文化が創造される「文化の生態系」が健全に機能しているイメージ。

実際、政治でもSNSでも映画でも文学でもサッカーでも経営でも教育でも、これまで最良と思われた価値観やスキームが機能不全を起こし始め、それに対する反動や分析から新しい枠組みが創造される。
宗教革命も市民革命もパンクもIT革命もそうだったろう。
分野によってそのスピードは違うけど、今の時代はまさにその真っ只中にいる。

「無縁社会」良くないよね!という純朴な問題意識に対して、いや、ウンコみたいな有縁のシガラミに囚われるくらいなら「無縁社会」の方がマシだ!という批判はわかる。
でもじゃあどうするの?何にせよ社会的コストが発生するのは当然じゃん。ネットなどを使って新しい現代的なコミュニティを有効に機能させるの?それとも無縁は合理的でいいし、セイフティネットを充実させればそれでいいじゃないか、と近代的都市型社会を追求するの?ってところまでいかないと最早話にならない。

映画や小説の欧米的ビルドゥングスロマンや男性原理はもう食傷気味でウンザリだ!相対化せよ!
で、相対化した後の新しい価値観って一体どうするの?成長忌避してるだけじゃやっぱ社会は回らないんだよな。或いは、成長忌避したままでも回る社会を目指そうぜ!「ユートピアとしてのマトリックス」大歓迎!って話なら面白そうだけど。

企業は汚い!俺たち労働者を搾取してる!電通も俺らを洗脳してる!実態のない金融屋が跋扈する強欲資本主義が悪い!
ほほう、良い所に目をつけたじゃないか。だけど、資本主義社会の元、君自身もその果実を貪っているのだから、今のシステムより公平で効率のいいシステムがあるなら是非教えてくれ。まさか「お金より愛が大事」とか議論をすり替えないでくれよ。

最近の子どもがバカで犯罪多発なのは教育に問題があるからだ!昔はよかった!体罰復活せよ!ネットや携帯は人間をダメにする!
っておいおい、バカとかゆとりってどんな意味で?犯罪多発って根拠は?『三丁目の夕日』見てるジジイどもはおめでてえな。
うん、そりゃ真っ当な反論だ。でも、じゃあ新しい教育ってどういうこと?教育「観」は個々人の自由だけど、まずは経験則や印象論や宗教や慣習から距離を置いて、客観的なデータを徹底的に取ってみるところからじゃないの?

自民党はすでに死んでいる!もはや古い既得権益を守るだけで、新しいことが何も出来ない!民主党にしたら日本が変わるぜ!
…と思ったら民主もクソ!馬鹿ばっか!
って仰る通りだよ。でもなんでそうなんだろう。政治家がアホだから?選んでる俺らがアホだから?選ばせてるマスコミがアホだから?既得権益者がアホだから?う~ん、どれもありそう。でももうそんな程度の低い罵り合いみたいなニュースは聞き飽きたんだよ。今何が必要なんだっけ?差し当たっては経済成長&雇用と税制&再分配とセイフティネットと年金&人口と教育と・・・ってあり過ぎるな。有効な政策は学者に喧々諤々議論してもらって、それとは別に有効な政治システムや報道システムを再検討するような議論が必要なんじゃないの?


そういった問いはあらゆる分野に切実に投げかけられていて、逃げられない。


話を戻して。
宇多丸師匠は、メタ分析・批判を自分自身にも引き受けつつも、日本語hiphopという舞台で先駆者として長年格闘している。そんなふたりが共感、共闘意識を持つのも時代の必然と言えるのかも。

翌週の井筒監督も同じく「批評家兼表現者」なのだけど、彼の場合はもっと本能的で、あまりメタ分析をしないように見える(「批評」ではなく「研究」という言葉を選んでいた)のが印象深かった。 アラ還とアラフォーの時代的に必要とするものの違いなのかな。あと、井筒監督は古典的な肉体言語が使える、という強みがあるのかも知れない。

サタデーナイトラボ「こちトラハスラーじゃ!by 井筒監督」【前編】
http://www.tbsradio.jp/utamaru/2011/02/by.html
サタデーナイトラボ「こちトラハスラーじゃ!by 井筒監督」【後編】
http://www.tbsradio.jp/utamaru/2011/02/by_1.html


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続けて読んでほしいエントリ:
俺のことだよバカヤロウ!RHYMESTER『POPLIFE』

関連エントリ:
「What a Terrible Life!!」
「本当の自分」が残念でも、直視して、受け入れよう
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「ジブリ創作のヒミツ」とキツすぎる葛藤400日

Category: テレビ・ラジオ  
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録画しておいた「ジブリ 創作のヒミツ 宮崎駿と新人監督 葛藤の400日」(NHK)を見た。

借りぐらしのアリエッティは蟻をバカにしすぎ」というエントリでは思いがけず彼我のクリエイティブ論の比較に話が及んでしまったが、それは案外いいとこ突いてたんじゃないか、とこの番組を見て思った。

というのは、ジブリの「創作のヒミツ」が、良くも悪くもあまりに旧態依然としたやり方だったことに結構愕然としたからだ。
チームラボの猪子寿之社長が以前雑誌で「ipodを生み出せなかったことから目を背け、ipodのヒットを影で支える日本の鏡面研磨技術はスゲエ、日本の職人的ものづくり魂健在!とか言ってる奴はオメデタすぎる」的なことを言っていたが、まあ似たような話かもしれない。

もちろん現代のビジネスマン感覚とかマネジメント論とはかけ離れた非効率で属人的なやり方だ、と批難しても、芸術家の作品として、あるいは職人集団としては合理的だったり不可欠な選択だったりする面もあるだろうし、後継者や職人の人間的成長という意味では、有効に機能することも多いだろう。
何が本当にブラックなのか?」というエントリで触れたように、職場や製作環境の良し悪しを簡単に判断することは難しいだろうし、安易に全否定する気はもちろんない。

しかし、あの環境(大バジェット、大看板、周囲はカリスママンセー)で新人監督ひとりに責任を負わせる、というのはあまりに、あまりに酷だ。
仮に今回はうまく行ったとしても、強烈なカリスマ指導者の後継者育成、というのはこういうやり方が正しいのだろうか。歴史に学べば違和感がある。
米林監督が宮崎駿に相談していない、と知った時の、女性アニメーター?の不信感を伴ったあの眼。あれは米林監督にとって、本作が成功するしないに関わらず、きっと一生忘れられないものになるだろう。

それは必ずしも彼女が悪いわけじゃなくて、そういう環境を作った先代に帰すべき責任じゃないだろうか。
宮崎駿の後を受けてジブリの看板を背負う、なんてことは、(能力や作品そのものの評価とは別に)誰がどうやったってとてもうまくいく気がしないくらい、高すぎるハードルじゃないか。

それに、アニメーターは所詮アニメーターでしかない。
馬鹿にする意味では決してなく、演出家も俳優も物理学者も料理人も、みな基本的に自分の専門分野以外は素人だ。
だからこそ、ひとりのアニメーターの天才的作画や演出力に期待する(もしくは責任を押し付ける)のではなく、優秀なスタッフと協力し、偉大な先達の助言を仰ぎ、さらには多様な分野の専門家の知識を集め、協働作業の良さをもっと活かせればいいのにな、とちょっともったいなく思う。
もちろん多少なりともそういうことはしているだろうし、それに必ずしも協働・集合知的なものが常に正しいとは限らないけれど、しなくて良い苦労を個人に負わせているようで気の毒でならない。
きっとジブリには職人として優秀な人はたくさんいるのだろうし、外部の優秀な人間に協力を得られるだけの知名度と信頼もある。
天才がいることだってもちろん良いことだが、そういうことだってとても素晴らしい財産じゃないか。


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宮崎駿は、かつて近藤喜文監督に口を出しすぎて衝突した経験から、今回はまったく干渉しなかった、と言うが、なんという極論ブランコだろう。
なぜ「良きアドバイザーになる」という、生産的で合理的ですべてのスタッフにメリットしかない当然の選択肢を選ばなかったのだろうか。
まあそれは彼の哲学なんだろうし、外野が意見をすることではないが、もし自分が彼の部下だったと想像すると、ちょっと胃が痛くなってしまう。そして自分も上司として、そういうやり方をしようとは思わない。
いや、もしかしたらはやおっちは、この20年の間に後継者としてょぅι゛ょ若手女性を育てたかったのかも知れない。ナウシカみたいなしっかり者のカワイコちゃんを監督に抜擢!となれば、みんないろんな意味を含んだ深い「あ~」という嘆息を漏らして、すべてうまく行ったのにな。
それが出来なかった時点で、もう彼にとっては後継なんてすべてどうでも良いことなのかも知れない、とでも思おう。
まあ鈴木敏夫はともかく、そもそも宮崎駿自身にはジブリという組織、ブランドが永続的に売れ続けて欲しいという希望はないかも知れないし。

ついでに、これもあくまで個人的な好みなので他人に押し付けるつもりは毛頭ないけれど、アニメ映画に求めているものが何か、ということを考えると、ジブリが好きなはずなのに、最近の作品はあまり楽しめていない理由がわかった気がする。

たとえば外食するとき、店の雰囲気や新しい料理のアイデア、食べたことのない食材、大人も子供もそれぞれに楽しめる意外で面白いコースの組み合わせ、盛りつけの斬新さ、食感や香り、そして何より基本的なおいしさ求めている。
日本の最先端のお菓子とかジャンクとかも大好きだけど、一番のお気に入りはPという本社がアメリカにあるレストラン。聞くところによると、厨房には和洋中の料理人はもちろん、栄養士、色彩やデザインの専門家、文学者、心理学者、社会学者、マーケティングや広告の専門家もいるそうな。サービス満点なのでしょっちゅう家族を連れて行ってしまうが、親も子どももとても満足して帰ってくる。

一方「三鷹茶寮・治部里」は、その素敵な外観に誘われて中に入ると、出てくるのは案外普通の懐石。一応おいしいことは間違いない。
まだ有名になる前から通っているという近所のおばさん方は、有機野菜を使った自然食だから安心よね、と盛り上がり、その隣の食通ぶった常連は、盛りつける器や、米選び、水選びのレベルの高さを誉めそやす。後ろで腕組みしている先代に睨まれながら頑張る期待の二代目には「まだオヤジさんにはかなわないけど、なかなかやるねえ。ハッハッハ」とかなんとか、そんな感じ。
ん~、それが素晴らしい仕事で価値あることなのは間違いないし、十分尊敬されるべきことだけど、俺は今はそういうのはいいや。なんか飽きたわ。自慢の有機野菜も、正直うちの田舎で採れたものの方がうまいし。
娘もあんまり食が進まないようだ。店内に流れるBGMは大好きみたいだけどね。

スタジオジブリの歌スタジオジブリの歌
(2008/11/26)
アニメ主題歌加藤登紀子

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テーマ : 借りぐらしのアリエッティ    ジャンル : 映画

世代論がどうもうまく語れない新世代という問題

Category: テレビ・ラジオ  
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今、BSフジの「プライムニュース」の「なぜ若者が保守化するのか」特集に濱野智史氏が出てた。毎度おなじみ、精神論と印象論で若者を批判する番組側とそれに疑問を呈す若手社会学者(&山田昌弘氏)、という一応の役回りと立ち位置ながら、最近の言説から産業構造とか経済の視点がすっぽり欠けていてちょっと空虚な感じ。
 

アーキテクチャの生態系――情報環境はいかに設計されてきたかアーキテクチャの生態系――情報環境はいかに設計されてきたか
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濱野 智史

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なぜ若者は保守化するのか-反転する現実と願望なぜ若者は保守化するのか-反転する現実と願望
(2009/11/20)
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それにしもて、なんだこの既視感。

「デキビジ!」でのひろゆきのズルいくらいのいつもの暖簾っぷり。
「激震マスメディア」でのドワンゴ会長/川上量生の情けない「バカな若者」っぷり。
「朝まで生テレビ」の東浩紀のしょうもない退場劇。

ここ数年、各方面で世代論が盛んで、それも感情論とか精神論でない冷静な問題指摘が、主に若手の研究者から出てきたことはとても良いことだとは思うけれど、そういう論客がテレビなどの「古い」メディアに出て、「古い」主張をする論客と意見を戦わせる場合、どうしてこううまく行かないのだろう。

彼らが同世代同士で話しているときはものすごく刺激的で面白い議論をしているし、仮想敵を古い世代に設定して話すことも多いにもかかわらず、いざ彼らを直接相手にするとちっとも核心をつく指摘が出来ず、相手を説得させるどころか相手の平凡な反論の対応に汲々とする、もしくはまったく噛み合わないまま終了、という場面が多い気がする。
本来彼らくらい優秀な人だったら、もちっとなんとかなるんじゃないのか?

そもそも使っている「言語」が違ったり、前提知識があまりにも違うため、たとえばネット上の言説やネタなどを説明なしには引用できない、いちいち言葉を選んで話さなくてはならない、という理由はあるだろう。
しかし、お茶の間のおばちゃんをなるほどね、と唸らせるようなロジック、いやロジックじゃなくて単に「言い方」を練習していかないと、せっかく生まれた世代問題に関する有効な指摘が、感情論や言い訳に回収されてしまったり、無駄な世代間断絶を生むことになりかねない
それはどの世代の人たちにとっても不幸なことだ。

ひろゆきなんかは別にどう思われたって( ´_ゝ`)フーンニヤニヤだろうけど、学者とかがそれじゃまずい。
馬鹿なジジイとかしょうもないご意見メールなんか秒殺しろよとか、所詮動員ゲームなんだから、ということじゃなくて、まずは旧来の言説に対する問題点の正確な指摘とか、それを主張する人たちへの論駁をしないことには、再反論も含めたその先の生産的な議論になるはずない。
そういう状況は、とてももったいない気がして嫌だなあ。


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『藤子・F・不二雄少年SF短篇集』に収録されている有名な「流血鬼」はリチャード・マチスン「アイ・アム・レジェンド」が元ネタ。世代の交代、価値観の変遷に対応できない旧世代の恐怖を描く。

藤子・F・不二雄少年SF短編集 (2) (小学館コロコロ文庫)藤子・F・不二雄少年SF短編集 (2) (小学館コロコロ文庫)
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藤子・F・不二雄

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「東のエデン」劇場版Ⅱ。「アガリを決め込んだオッサン」亜東とエアキング滝沢はエンドロール後共闘宣言。具体策はありませんが。

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