しかし反撃もここまで

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水からの伝言ゲーーーム!!

Category: 子育て  
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タイトルにさほど意味はありません。
思い付いた勢いです。

5歳の息子さんを持つ友人と酒を飲んだ時に聞いた話。

以前息子の参観日のため保育園に行ったところ、子育て講演会があったので参加したそうな。
内容はと言うと、自称教育の専門家っぽいけどよくわかんない人に、子どもとの接し方とか親としての心構えをご享受頂くという 退屈極まりない とても有意義な内容だったそうで、講演中はずっとよそさまの嫁さんチェックにいそしんでいたらしいのだが、途中で思いがけない展開に。
終盤その講師から突如「『水からの伝言』という本を知っていますか?」という今更アニャニャな発言があって、そこから啓発セミナーみたいな状況になったらしい。

『水からの伝言』Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E4%BC%9D%E8%A8%80


で、お前はどうせ親御さんの面前で徹底的に論破したり園長を批判したんだろうと聞いてみたら(実際そういうことをしかねない奴だ)、その講師の

水だってそうなんですから、子どもにも良い言葉をかけましょう!子どもは水分多いですし…

と言う発言に爆笑して戦意喪失してしまったとのこと。

ただ彼曰く、喧嘩腰ではなく真面目にこの本の問題点とかを指摘しようかと思ったけど、その講師だけじゃなく、うんうんと頷くお母さん方や必死にメモを取る真面目な先生方をも納得させなければならない難しい作業だし、それにこれはこれで、とりあえず良いことじゃないか、と思ってしまったそうな。


確かに、この状況を否定するかどうかというのはけっこう難しい問題に思う。
科学リテラシーがなく無知蒙昧だと批判するのは簡単だし正しいだろう。
でもたとえば虐待やネグレクトやストレスという危機を抱えている場合、とりあえず子どもに優しく接する親が増えるのであれば、それは現実的に「良いこと」だとも思える。たとえそれが水っぽい子どもの水分を綺麗にするためだとしても。
それにいちいち合理性とか科学とか言ってられないくらい疲弊していたり環境が悪かったりする人が大勢いるだろうことは「知的で合理的な」人たちもきっと想像がつくだろう。
実際、たとえば宗教的な規律とか規範、保守的な道徳観というのはそういう側面が強いし、その非科学性や非論理性をあげつらっていったらキリがない。
「凡庸で粗雑なお涙頂戴のクソ映画が流行ってて胸糞悪い」と嘆く映画マニアの気持ちもわかるけど、そういうベタな道徳観をテーマに据えた映画を見ることによって真面目に働こうとか母ちゃんを大切にしようと思う兄ちゃんが増えればそれはそれで社会的意義はあるわけだし、『ワンピース』やディズニーはヤンキーの巣窟、と揶揄したところで、それは宗教や規範なき日本で最低限の道徳として機能しちゃっている面も現実にはあるのだということ。
最高を目指す戦略でなくて、最悪を避ける、最低限を引き上げる戦略とはそういうものなんでしょう。

しかし当然、合理的思考や科学的思考とは何かを学び、プロセスを大事にし、不安に煽られることなく曖昧な留保を抱える度量を持ち、自分の頭で考え、判断する人間を育てる、という意味ではもちろん問題があるだろう。
現実主義的なツールとしての方便ならまだしも、安易にエセ科学や迷信を用い、人の不安や希望につけこんで利用することには必ずツケが回ってくる、という批判は受けなければならない。
「おばけが出るから早く寝なさい!/勉強しなさい!/残さず食べなさい!」という方便はどの親も多少なりとも使っているだろうけれど、毎日毎日おばけの恐ろしいディテールを語って聞かせ、おばけの脅しによって子どもを支配・コントロールし、結果真面目に勉強し、品行方正で立派な青年が完成したとしても、それを「良いこと」と呼べるだろうか(特定の組織、集団の秩序を守る、という意味では大いに機能するのだろうが)。
コントロールと支配は世代を超えて負の連鎖を繰り返すだろうし(それこそが”絆”とも言えるが)、盲信するだけの構成員や傭兵を育てるだけではやがて社会と衝突したり社会が閉塞する。



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ねないこだれだ (いやだいやだの絵本 4)ねないこだれだ (いやだいやだの絵本 4)
(1969/11/10)
せな けいこ

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ご存知『ねないこだれだ』。穂村弘はこの本のオチを「教育的意図を超越している」と評している。
確かにそうなんだけど、でも超越したことでより怖い方、効果的な方に行っている気もするw
ちなみに『ふうせんねこ』は因果応報でもなんでもなくぷーとふくらんで飛んでいって消えてしまう恐ろしい話で子供に深いトラウマを…。

ふうせんねこ (あーんあんの絵本 2)ふうせんねこ (あーんあんの絵本 2)
(1972/12/01)
せな けいこ

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まあ個人的な結論を言ってしまえば、このへんは自分は割りと寛容で、どちらもうまく使えれば良いんじゃないかと思う。
保育園の例で言えば、アホな講師がなにを話そうと自分には影響ないし、もし保育園や保護者への影響を心配するなら、十分な信頼関係を日頃から築いた上で「あー、確かに優しい言葉や笑顔を投げかけると人間は嬉しいですもんねー。、まあ水は綺麗にはならないでしょうけど(笑)心理学的にも脳科学的にも良いんじゃないですかね。まあ水は綺麗にはなりませんけどね(苦笑)。でも挨拶はやっぱり大事ですよね!」とか言いつつ、必要があれば企画者(先生など)に「あれ教材として使うには問題があるんですよ」と教えてあげる、みたいな感じで良いんじゃないでしょうか。

こういう寛容な態度を取ると怒られがちだし、理論や極論の応酬は議論の領域の拡大や限界の確認の意味があるから、それはそれで大事だと思うのだけど、ネットで見かけるような話題はたいがい極端な例なので、複雑な現実を生きる皆さんは別に変に流される必要はなく(つまり無理に誰かを論破しようとかエセ科学を撲滅させようという使命感に燃えるでもなく)、淡淡と目の前の問題と向き合って行かれれば良いかと思います。

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