しかし反撃もここまで

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連帯保証人制度と自殺について

Category: 経営  
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2011.2.24(木)のTBSラジオ「Dig」は
「自殺の現状と対策はどうなっているのか?」(荻上チキ・外山惠理他)
http://www.tbsradio.jp/dig/2011/02/post-750.html
という特集でした。洗濯物をたたみながらぼんやり聞いていたのだけれど、中小企業経営者の自殺の話になり、ついこんな愚痴めいたtweetをしてしまいました。

shikahan しかはん
知らないうちに親の会社の連帯保証人になっていて日々銀行にいじめられてる中小企業経営者の俺はマジで胃が痛い。 #dig954
shikahan しかはん
とは言え、自殺を考えてもいいような状況ですら鼻ほじってる自分の愚鈍さをむしろ呪いたい #dig954



自分は今のところあまり自殺をするようなタイプではないし、原因や予防対策など自殺全般について何か語るほどの知識もないのですが、経営者の自殺とその環境ということについてちょっと考えてみました。


先のtweetにある通り、自分の場合はいろいろありまして気付いたら1億近い借金の連帯保証人になっていました。知らないうちになっていたことには当然多少の憤りを感じましたが、とは言え従業員やその家族、取引先のこともあるので、やむを得えず内定をもらっていた会社をすべて辞退し、実家に戻って親の会社で働くことにしました。
よくも悪くも同族企業の家族間のことだし、それまで親に金を出してもらって大学まで出してもらった恩もあったので、別に親を恨んだり、別の道を夢想して後悔したり、といったこともさほどありませんでした。まあ、しょうがないかと。
無能ながらも泥船のような会社をなんとか継続し続け、借入も数千万は返済でき、社員も雇い続けています。まあいつも綱渡りで、最悪のシナリオを夢に見てうなされたりしていますが。

ただ客観的に見て、連帯保証人という制度は、やはり問題があるのではないか、と思います。

よく言われることですが、銀行は基本的にリスクは極力負いません。
だからベンチャー企業に融資する際には、経営者やその親族知人など、個人を連帯保証人にします。
要するに「金は貸すけど、失敗したら家も財産ももらっちゃうよ」という態度です。

もちろん悪質な借り手をシャットアウトしたり、借金を踏み倒しておいて個人資産たっぷり、なんてケースを避ける意味があるのでしょうが、それにしても楽しすぎなんじゃないか、と思うこともあります。
本来であれば個別の企業の技術や製品、ビジネスプランなどを評価して貸付をすべきでしょうが、銀行側はそんなことする気がない、というか、普通の金融屋さんがそんなこと出来るわけがない。彼らはあくまで金融の専門家であって他分野は当然素人なんだから。
たまに呼び出されて業界や具体的な業務の説明をさせられますが、相手は日経新聞を流し読みした程度の業界知識しかないわけですから、詳細を説明したところで「はあそうですか」ぐらいしか答えがない。
一度かなり詳細なプランを持って行って借入の交渉をした時は、技術的な要素についてはほぼスルーされ、非常にシンプルに利益と担保の話しかしてくれなかった。もちろん下手に介入されるよりは彼らは彼らの仕事として財布をきっちりと管理すれば良い、という側面もあるでしょうが、あまりに杓子定規で辟易したことがあります。

もちろんこちらも金融業界や建築業界や芸能界を知らないし、ひとりの担当者が幅広く深い知識を網羅するなんてことはムリなんですが、銀行が中途で技術屋や法律家などの専門家を雇う体制が十分かと言うとそうではないだろうし(これは金融業だけでなく日本全体の雇用流動性やキャリア形成の問題なのかも知れませんが)、そういう専門家を活用して融資の判断材料を検討する、ということも大規模なM&Aや特許関連以外ではあまりしていないでしょう。
で結局、技術やプランウンヌンではなく「回収できそうな担保や保証人がいるところにしか貸さない」ということになると。

諸外国との比較でよく言われることですが、銀行がリスクを取って貸付の判断しない/出来ないから、金が有望な分野に流れない。となると、よっぽど顔が利く人か、既に財を成している人以外は、一か八かのような危険な賭けをしないとベンチャーを興せない。日本の新規創業数が少ない原因はこれだ、という指摘がここ十数年、かなりされてきました。

その真偽には諸説あるようですが、現状日本では、それこそ「死ぬ覚悟」じゃないと起業できない、ということは間違いない。
それをある程度補完するためにベンチャーキャピタルや緩めの貸付枠、各種助成金などが出てきたんでしょうが、その投資額や国内の創業数/廃業数比からまだまだ不十分なのかも知れません。
ホリエモンらが起業家志望の若い人に「最初から金を掛けるな」と強く言うのは、ここで無駄なリスクを取ってもし失敗したら再起は非常に難しい、という日本の社会制度を意味しているのだと思います。


さて、自殺に絡めて言えば、経営者の自殺にも様々な理由があるでしょう。
責任感、メンツ、ストレス他、いろいろ考えられますが、例えば経営不振の場合、選択肢として

1.ひたすら経営努力をし続ける 倒産しても努力して生きる
2.諦めて呆ける 知らん顔して生きる
3.お詫びする/精算するために死ぬ
4.楽になる/逃避のために死ぬ
5.経営上の違法行為に走る(脱税、踏み倒しなど)
6.犯罪行為を犯す(銀行強盗など)

などが考えられます。
極論ですが、日本の自殺数、自殺率が世界的に高いならば、もしかしたら5,6を選ばない人が多い、と前向き?に捉えることが出来るのかも知れません。

でも、本当はここに
7.清算して再チャレンジする
という選択肢があって欲しい。
そういう社会制度、法制度であれば、少なくとも経営者や自営業者に関しては、自殺数は減るのではないでしょうか。

いや、これは経営者だけの問題じゃない。
学校でのいじめの問題も、職場の人間関係も、解雇やローン苦なども、すべてこの選択肢があれば、もっと自殺を減らせるはず。

経営に失敗したら死んで責任取るのが当然!
友だちにウザがられるような奴は淘汰された方が自然!
仕事が出来なくて解雇されるような使えない奴はこの世にいなくて結構!

酷い言い方だけど、それも一理あるかも知れない。
でもほとんどの場合、それは「生まれて初めて握ったダーツの矢」だ。
その結果だけですべてが決まってしまうというのは、あまりに苦しすぎる。
何度もダーツを投げて練習できること、失敗を糧に再起業できること、学校という一つの小さな集団以外の場を経験出来ること、転職が容易に出来ることは、個人にとっても大切な事だし、社会にとっても、合計のダーツの得点が大きくなる(=人というリソースを有効活用し、より大きな経済的・社会的成果を出せる)はず。

日本人の美学として個人がリスクテイクしすぎ?じゃあそのリスクを肩代わりするのは何か?息苦しくて、閉塞感の中で思考停止してしまう世の中を、「文化」や「空気」じゃなくて法制度やシステムで解決出来ることがたくさんあるような気がします。
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テーマ : 社会    ジャンル : 政治・経済

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